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【No.27】ブランカ山群トレッキングA_宗教都市チャビン遺跡への道


目的
準備
トレッキングへ!


目的

ボリビアに入ったあたりから「インカ道」を歩きたいと考えていた僕たち。 有名なのはペルー・マチュピチュ遺跡を目指すインカ道ですが、 僕たちが訪れた時は毎日雨でトレッキングどころではありませんでした。 そしてワラスでトレッキングの情報収集をしていた際、 偶然ワラス近郊にも「インカ道」があると知り歩いてみることにしました。
準備

【1】情報収集
ワラス市内のインフォメーションセンター、及び各人のHP

▼ワラスインフォメーションセンターの場所
AV.Luzuriaga沿いにあるアルマス広場向かいの小道、郵便局の隣。
英語可。ワラス近郊の主なトレッキングルートの簡単な地図が無料でもらえます。

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【2】トレッキングコースの選定
ブランカ山群にはトレッキングができるコースが幾つもあります。今回のコースはその内の1つです。 歩き方としては、Olleros(オジェロス)という集落から入ってChavin(チャビン)遺跡へ抜けるか その逆になり、ブランカ山群を東西に縦走する形となります。
僕たちは歩いた先に「Chavin遺跡」がある方が感動するだろうという理由でオジェロス村からのコースを選びました。

<国立公園入域料>
●入域料
1日のみのチケット…5ソル
30日間有効(その間何度でも出入り可)チケット…65ソル

●入域料支払いとチケット受領場所
ワスカラン国立公園オフィスでの支払い&チケット受領となります。

場所:AV.Luzuriaga通りを南に進みます。Domasco通りのもう一本南の通り (通りの名前が不明です。ごめんなさい) をAv.San Martin方面へ数m行ったところです。
見過ごしてしまいそうな建物ですが、中をのぞくと山のポスターなど貼ってあるので分かると思います。

※このOlleros llama trekコースもワスカラン国立公園セクターなので、入域許可が必要とインフォメーションで聞いていたのですが、 チケットのチェックポイントはありませんでした。ラグナチュールップ湖もチェックがなかったし…どうなっているんだ?

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【3】アクセス

ワラスのAv.Tarapaca通りにOlleros村近くへ行くミクロが走っています。行き先が「BEDOYA」方面のミクロに乗って下さい。
運転手に「Ollerosで降りる」と伝えると、Olleros村に行く分岐点で下ろしてもらえます。

<行き>ワラス→Olleros村へ入る分岐点
運賃:1.5ソル 所要時間:約25分

<帰り>Olleros→ワラス
行きと同じ

※Olleros村へ向かう分岐点からOlleros村までは登り道で徒歩50分ほどかかります。
実際Olleros村へ行って気づいたことなのですが、Olleros村にもミクロが通っていました。
村人に確認したところワラスからHUARIPAMPA行ミクロに乗ると、この村を通過するとのこと。こっちに乗ればよかった。

※チャビン遺跡からワラスへ帰る場合はチャビン村からChavin Express社のバスで帰ってくることができます。
運賃:15ソル
所要時間:4時間
蛇足ですが、チャビン遺跡入場は11.5ソルですが、学割で6ソルで入場できるそう。

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【4】装備の準備と調達

バーナーの燃料用で自動車用ガソリンを650mlボトル1本分。(実際に入れてる燃料は590mlです。)
ホワイトガソリンはワラスにある荒物屋(FERETERIA)で1L当たり5ソルで購入できました。

※トレッキング装備以外の荷物は、ワラスで泊まった宿で預かって頂きました。  

 以下は、持ち物の情報です。
りゅうじ
▼装備として
ザック、テント、寝袋(-6℃まで耐えられるやつ)×2、エアーマット×1、調理用バーナー、ホワイトガソリン、コッフェル、マグカップ、アーミーナイフ、 マッチ

▼身に着けるものとして
登山靴、ビーチサンダル、帽子(つばつきとニット帽)、サングラス、レインウェア上下、速乾性下着上下、厚手靴下、 コンパス付きホイッスル、ブランカ山群概略地図、ヘッドライト及び予備電池

▼その他
食料(昼・夜)、ノート、筆記用具、貴重品、トイレットペーパー


荷物重量 約20kg ※重量未測定
ひろこ
▼装備として
ザック、シルバーマット×1、マグカップ

▼身に着けるものとして
登山靴、泥除けガーター、ビーチサンダル、帽子(つばつきとニット帽)、サングラス、レインウェア上下、速乾性下着上下、厚手靴下 、ヘッドライト及び予備電池

▼その他
食料(朝)、行動食、ノート、筆記用具、貴重品、洗濯ばさみ、 デジカメ、ケア用品、虫除けスプレー、救急セット、トイレットペーパー


荷物重量 約10〜13kg ※重量未測定


■行動食の内容
チョコクッキー180g×6袋、45g×2袋。アーモンド+ピーナッツ約750g

■食事の内容
朝:食パン12枚、ゆで卵6ヶ、アボガド大2個、ドルチェデレチェ250g、イチゴジャム100g
昼:クラッカー
夜:お米1kg、ラーメン4袋、ツナ缶80g×3ヶ

嗜好品:コカ茶ティーバック30袋、ココア150g、コーヒー150g、粉ミルク300g、砂糖500g
その他:乾燥マッシュポテト約500g、みかん1kg

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【5】その他

●テント場
トレイル上にあるすべてのテントサイトは無料です。 僕達はサクラカンチャのテントサイトしか知りませんが、ここは水場(近くの川)もあるし、簡易トイレもありました。

●トレイル状況
Olleros〜Canrey chico〜国立公園看板前までは集落の生活道(犬多し)。
雨季の時期は道がぬかるんでいるので、ゲーターがあると便利。
標識が少ないが基本的に一本道なので迷う心配はない。ただ、国立公園に入ってから4時間くらい歩くと左手に橋、右手が道という分岐点があるので、ここは右手の道を通るべし。 (この分岐点に標識がないので、僕たちもここで少々迷った)

●水場
サクラカンチャまではトレイルと平行するように付かず離れずの距離にRio Negro川があるので、特に困らなかった。
ただ家畜が多いので水は煮沸や浄化するなどして飲用した方がよい。

●日の出、日の入り
日の出:午前6時
日の入り:午後6時15分前後(4月10日〜13日の記録)

●ワラスのトレッキング食料調達に便利なスーパー
Market Ortiz
場所:Av.Luzuriaga通り沿い。Av.Antonio Raymondi通りとぶつかるあたりにあります。

●Olleros村について
とても小さい集落ですが、宿泊できるところもあります。また食堂2軒と小さな商店もみかけました。

●荷役用ロバ、リャマ、馬レンタルについて
個人でも雇うことは可能です。道を歩いていると村人や羊飼い、ロバ使いなどに「ロバを雇わないか?」と声を掛けられるので 必要なら現地で調達できます。また、峠越えのある2日目のみ雇うということも可能です。


トレッキングへ!

■4月10日 ワラス 〜 Olleros ミクロ移動 所要時間25分 移動距離?km
快晴〜曇り〜雨
歩いた区間はOlleros(標高約3,300m) 〜 適当にテントを張れる場所(標高約4,000m) 歩行時間8時間 歩行距離?km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:風邪治りかけ

アコンカグア登山以来、自分達の足で歩くのは実に2ヶ月振りだ。 ブランクがあるとはいえ、ボリビアから標高3,000m以上の高地をかれこれ40日近くも うろちょろしている。高山病は特に心配ないだろう。

ワラスはまだ雨季真っ只中だったが、午前中は晴れることが多い。この日も朝は快晴だった。
7:30、ワラスからミクロに乗ってトレイルヘッドとなるOlleros(オジェロス)へ向かう。 30分ほどミクロに揺られて目的地に到着。

Bedoya.jpg(23716 byte) ←Olleros からチャビン遺跡へ向かうトレイルヘッド。

2ヶ月のブランクがあったが、約20kgの荷物が軽く感じた。アコンカグアで40kgの荷物を背負って 歩いた経験のせいだろう。ワラスのインフォメーションで聞いた情報によると、第1日目のキャンプ場の サクラチャンチャ(標高4,100m)まで所要5時間。標高差800mを5時間。悪くない斜度だ。 この程度ならば問題なく歩けるだろう。

こうして僕たちは歩き始めた。いくつかの集落を通過して行く。ここはシーズンになると外国人トレッカーが 入ってくるのか村人も特に僕たちに気を留めない。しかし、幾人かの村人に「今は雨季で増水していて、所々川が できているから気をつけて!」と言われた。
僕たちは途中、ロバ使いとロバを雇った外国人トレッカーの4人組とすれ違った。ロバに 荷物を載せているため、何とも身軽な格好だった。 彼らはチャビン遺跡方面から標高4,700mの峠を越えてこれからOlleros村へ抜けるとこだった。 これならば僕たちも峠を越えてチャビン遺跡へ抜けることができるだろう。楽しみになってきたぞ。

トレイルヘッドからの2時間弱の間、インディヘナの集落が続いています。↓
village1.jpg(21616 byte) village2.jpg(22826 byte) village3.jpg(21920 byte)

歩き始めて4時間30分を経過した頃、サクラチャンチャ行きの看板を発見した。
何と!ここから更に8.2km先にあると書いてあるではないか!まともな平地を荷物なしで歩いても2時間近く かかる距離だ。緩い傾斜とはいえ山道でしかも荷物もある。2時間ではサクラチャンチャへは辿り着けないだろう。 これで、インフォメーションで聞いた情報が間違っていたということが判明した。おそらく所要5時間というのは、 ロバを雇った場合の話ではないだろうか。
もう時計は13:00近くを指しており雲が出始めてきている。確実に15:00前には降雨を食らうだろう。 雨が降る前に、早いところサクラチャンチャでテントを張らねば、という焦る気持ちを抑えながら、更に歩き続ける。

sign.jpg(17447 byte) ← 13:00ちょっと前の時点でサクラチャンチャのキャンプ場まで8.2kmという看板に出くわす。

歩けど歩けどなかなかサクラチャンチャに辿り着かない。看板を過ぎてから道がぬかるんで歩きづらく 進行距離を稼げない。空模様はどんどん悪くなってきている。 午前中に外国人トレッカーとすれ違って以来、他のトレッカーとはすれ違っていない。やはりシーズン外なのだろう。 そうこうしている内に、雨が降り出した。レインウェア、レインパンツを履き、トレッキングを続行した。

雨脚はどんどん強まってきて、足元もぬかるんで歩きにくい。↓
valley.jpg(13086 byte) valley2.jpg(9173 byte)

降雨の中、16:00頃にテントを張れそうな場所を発見した。ラストチャンスだ。ここで躊躇したら 暗くなってしまう可能性がある。張ってしまおう!ちょうどトレイル上の脇にちょっとした小高い丘があり その上はちょっとだけ平らで、トレイル上からは一見、テントを張っているかどうか分からない場所である。 そこには火を使った形跡があった。他のトレッカーも考えることは一緒なのだろう。

しかし、この時はトレッカーは全く見当たらず、所々に人が住んでいるらしき簡易住居と集落の人が歩いているだけである。 国立公園内とはいえ、警戒をするに越したことはない。集落は物流が厳しいところにあり食べ物、例えば果物のような ものはなかなか手に入らない。外国人がいると果物やお菓子を持っていると思って近づいて来る人もいる。 僕たちも身体を動かすに差し支えはないけれど、折角の楽しみで運んできたものを無闇に人に渡したくない、というのが 本音である。厳しい環境ではあるが彼らにも作物があり飢えているわけではないのだから。

こうして、僕たちは降雨の中、テントを設営することになる。濡れながら・・・。
テントの中で食べたラーメンとご飯が最高に美味しかった。冷えた身体に染みた。
■4月11日 晴れ〜曇り〜雨 歩行時間 5時間 歩行距離?km
適当にテントを張れる場所(標高約4,000m)〜峠手前(標高4,300m)〜 サクラチャンチャ(標高4,100m)

りゅうじ:体調良好
ひろこ:風邪治りかけ

昨夜からの12時間以上続いた降雨がが朝方に止んだ。夜半には土砂降りとなり何度か目が覚めた。 今日は歩けるだろうか?天候は大丈夫だろうか?心配は無用だった。起床した時はまだ小雨だったが、 30分も経つと雲がどんどん消えて朝の陽射しが差し込んできた。外に出てみると周囲の山が薄っすらと雪景色に 染まっていた。僕たちが幕営した場所は標高約4,000m。それでも雪にはならず水の粒が容赦なく空から降り注いだ。 しかし、標高差200〜300mしかない山腹は雪になっていたのだ。この僅かな標高差の間に 寒暖ののレイヤーが明確に存在していたのだろう。自然とは面白いものだ。僅かな気象条件の差異が 色々な形となって姿を現す。

layer.jpg(17799 byte) ←僅かな標高差で気象条件が異なること実感した。

こうして希望に満ちた空の下、2日目のトレッキングが始まった。
よく新品のパソコンのデスクトップ画面に使われるような芝生の景色の中を歩き始めて30分弱も 経過した7:45、前日に辿り着けなかったサクラチャンチャのキャンプ場に着いた。 想像通り誰もいない。本当にシーズン・オフなのだ。

step.jpg(22699 byte) ←爽やかな風景。

sakura.jpg(19914 byte) ←第1日目に泊まる予定だったサクラカンチャテントサイト。

引き続き今回のメイン・イベント、標高4,700mの峠越えを目指して歩を進める。 この峠を境に東側は太平洋側、西側はアマゾン側と分かれ気候も変わるようだ。 アマゾン側は晴れる確率が高いとの情報を得ていたので、気持ちが高ぶっていた。 いくつかの今は無人の住居跡を過ぎ少々角度が増した斜面を登りどんどん標高を上げていく。

かつて人が住んでいたと思われる住居跡↓
syuraku2.jpg(15408 byte) syuraku.jpg(20199 byte)

9:50、峠へ入る前の急な斜面の前に出る。しかし、増水した川が目の前に立ちはだかった。 増水さえしていなければちょっとした石の上を歩いて渡れそうだが、とてもじゃないが 人間の体重ではいとも簡単に流されて滝の下に流されてしまうだろう。昨日会ったトレッカー達は ロバに乗って渡ったのだ。

僕は他に渡れそうな場所がないか、上流の状態を確認しに行った。 川幅が狭く何とか飛び越えて渡れそうな場所があったが、失敗したら落下して水から出て来れないだろう。 それでも、諦めきれず更に上流に上って行った。相変わらず川の目の前にはぽっかり口を開いた断崖絶壁の 壁があったり、川幅が広かったりして川は渡れそうになかった。上流に行くと傾斜はなくなり これまで歩いてきたように緩い谷間が広がり、その遠方には雪景色の美しい峠が見えた。川はその付近から 流れてきていた。

飛び越えるのは厳しいでしょ・・・。↓
river.jpg(22357 byte) river2.jpg(17050 byte)

残念だが引き返すことにした。2時間後、今朝通過したサクラチャンチャのキャンプ場に着いた。 ここでテントを張り景色を堪能することにした。トレッキングとして歩くのもいいが、一箇所に滞在して景色を楽しむ というのも1つの選択としていい。シーズン外とあってキャンプ場は静かで良かった。 この日会ったのはリャマを引き連れた集落の人だけであった。キャンプ場でのんびりしていると、午後からはいつものように怪しい雲に覆われたので、 慌ててテントの中に入り込んだ。

llama.jpg(22288 byte) stay.jpg(20459 byte)

clody.jpg(13207 byte) ←15:00頃になると天候が悪くなってくる。
■4月12日 晴れ 歩行時間 5時間 歩行距離?km
サクラチャンチャ(標高4,100m) 〜 Olleros(標高3,300m) りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

朝7:00頃、サクラチャンチャを発ち、景色を楽しみながら下山をしてきました。 登山時よりペースも速いし休憩回数も少なかったですが、トレイルヘッドまで5時間弱かかりました。 おそらく片道20km近くあったんじゃないかと思います。

下山は景色を堪能する余裕もあります。↓
goback1.jpg(18737 byte) goback2.jpg(18500 byte) goback3.jpg(17384 byte)
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