Being on the Road! Going our way! 世界一周 〜夫婦で地球を巡る旅〜
トップ自己紹介 | 旅のきっかけ | 旅の準備 | 旅写真
旅の出費 | 各国の物価表 | アクティビティ | 旅の軌跡とルート | リンク集

【N0.17】フエゴ島トレッキングB_Paso de la obeja


目的
準備
トレッキングへ!


目的

パイネのロングトレイルに備えて「歩く」体力作り、「荷物」運び体力をつけよう!ということで行ってきました。

準備

【1】.情報収集
ロンリープラネット Trekking in the PATAGONIAN ANDES版、各人のHP、ツーリストオフィス。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
【2】.装備の準備と調達
予備日を含め3泊4日の日程で組んだので、4日分の食料+αを持っていきました。

他、バーナーの燃料用で自動車用ガソリンを650mlボトル1本分。(実際に入れてる燃料は400mlくらい。前回のTierra del Fuegoトレッキングで 使用した残り分です。)+予備700ml。

※トレッキング装備以外の荷物は、ウシュアイの宿で預かって戴きました。  

 以下は、持ち物の情報です。
りゅうじ
・ザック(mon-bell製のZERO POINT EXPEDITION 65L)
・テント(mon-bell製の3シーズン対応のやつ)
・レインウェア上下(mon-bellのGOA-TEX製ストーム・クルーザ、アンダーはアルゼンチンmontage製)
・ソフトシェル(偽ブランドのMarmot製→カトマンズのタメル地区で購入した)
・ネルシャツ×1
・帽子×2(ニット帽、ツバ付き)
・サングラス
・軍手
・ズボン×2(脱着式で短パンにできるやつ、カーゴパンツ)
・速乾性下着上下(半袖シャツ×1、長袖シャツ×1、パンツ×4、厚手靴下×4)
・トレッキングシューズ(SaromonのGOA-TEX製)
・寝袋×2(mon-bell製 ダウンハガー#3×2)
・マット(サーマレス製)
・マット(シルバー色のくるくるに巻くやつ。)
・ヘッドライト(petzel製)
・電池予備
・バーナー(MSR製のDragonFly)
・バーナー燃料(ガソリン400ml+予備700ml)
・コッフェル(Snowpeak製の1.5L&1Lの鍋)
・水(4L)
・ロンリープラネットPATAGONIA版
・コンパス
・マッチ、ライター
・嗜好品(コーヒー、紅茶)
・行動食
・食料
・トイレットペーパ
・洗濯バサミ
・デジカメ
・ノート、ペン
・貴重品


荷物の重量は20kg以上(未測定)
ひろこ
・ザック(MILLETの 55/65L)
・レインウェア(Mizunoの上下セット)
・ガーター(泥よけ)
・ソフトシェル(偽ブランドのMarmot製→カトマンズのタメル地区で購入した)
・フリース(NORTHFACE製)
・ネルシャツ ・帽子×2(ニット帽、ツバ付き)
・サングラス
・手袋(毛糸製で冬の町で使うようなやつ) ・ズボン×2(脱着式で短パンにできるもの)
・上下速乾性下着(半袖シャツ×2、長袖シャツ×1、パンツ×3、靴下×4)
・トレッキングシューズ(GOA-TEX)
・マット(サーマレス製)
・ヘッドライト×1(Prius製)
・ヘッドライト予備電池
・救急セット
・食料
・貴重品
・石鹸
・その他ケア用品
・トイレットペーパ
・メモ帳


荷物の重量は12〜13kg(未測定)


■行動食の内容
板チョコ1袋、クッキーチョコ(オレオ)×3袋、キャラメル1袋

■食事の内容
1日目
昼:マッシュルームご飯+ゆで卵(出発前に宿で作っておいた)、紅茶
夜:わかめうどん風パスタ(パスタを無理やり煮込んだもの)

2日目
朝:コーンフレーク+粉ミルク+粉ポテトを混ぜたもの、ホットミルク
昼:グリーンピースご飯(半分はおじやにして食べた)、クラッカー、ホットミルク
夜:わかめうどん風パスタ(パスタを無理やり煮込んだもの)

3日目
朝:コーンフレーク+粉ミルク、ホットミルク、クラッカー
昼:クラッカー、紅茶


トレッキングへ!

■11月6日 快晴 ウシュアイア市内 〜 鍵のかかったゲートまでタクシーで移動 所要時間15分
歩いた区間はTubera Valle Andorra入口(この付近は私有地)〜Arroyo del caminante(国立公園に入ってから1.5時間くらいの牧草地まで) 歩行時間3.5時間 歩行距離11km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

タクシーでロンプラにも紹介されている「鍵のかかったゲート」*下の写真参照*まで送ってもらえます。

ちなみに看板には「私有地」が云々と書いてあったので、「通りますのでヨロシク」の御挨拶をしようと近くの家まで
行ってはみたのですが、犬に吠え立てられ、家にも人気がなかったので、そのまま通り抜けてしまいました。
私有地の持ち主の方スミマセン。

さぁ、ここからいよいよトレッキング開始。どんな絶景に出会えるのでしょうか?楽しみです。

←私有地の看板と鍵がかかったゲート

4WDロードを進みます。トレッキング前々日〜前日は雨だったので、ロードコンディションは最悪。



ちょっと見えにくいですが「Paso de la Oveja→」「Laguna Encantada→」分岐点の看板。
鍵のかかったゲートから約10分ほどでこの看板に到達します。



ロンプラにも書かれていたので覚悟はしていましたが、ドロドロの道が続きます。
足をとられないよう一歩一歩着実に、足元を確認しながら前進。

←こんな道がゲートから15kmの間、何度も出てきます。

分岐点看板から約1時間半で国立公園入口に到着。
国立公園に入るとトレイルの目印になる黄色い棒や白地に赤文字のテープが巻きつけられた木や枝がでてくるので、
特に迷う箇所もありません。

国立公園入口から2時間ほどで開けた湿地帯にでました。
地形から判断するに多分ここがロンプラに紹介されているArroyo del caminante沿いのキャンプサイトです。
僕達は比較的足元のしっかりしている木々の根元に幕営。
ここからはCerro La Condorera山(1278m)、Monte Vinciguerra山(1450m)が間近に望めます。
*ちなみに国立公園の中は焚き火は禁止されています。が、ここにくるまで4箇所も焚き火跡を目撃。
本当に命の危険があるような緊急時ならいざ知らず…普通に歩く分には焚き火してはいけません。
自然に優しいトレッカーでありたいものです。

←開けた湿地帯。

←昼食のためにお湯を沸かしている最中。

この日、僕達以外のトレッカーは誰も通りませんでした。日本の週末の山とは対極の状態です。 この日は21:30頃まで風景を2人占めしました。 ※南米の南は、この時期になると22:00頃にならないと暗くならないのです。
■11月7日 快晴〜曇り〜雪 Arryo del Caminanteキャンプサイト〜Laguna del Caminanteの分岐点〜Arryo del Caminanteキャンプサイト 歩行時間 4.5時間 歩行距離約6km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

朝起きてテントから顔を出すと一面雪化粧をした風景が広がっていた。

僕はサーマレスフルタイプのマット+寝袋で快眠だったけど、 ひろぴんは同じ条件でも寒くてあまり眠れなかったと訴える。
この装備で不足だとしたら今後なんらかの対策をたてなければならない。

←夜半から明け方にかけて雪が降った。夏に向かってるとは言え寒いのである。

8:00頃、テントを撤収し出発。

今日も雑木林と断続的に出てくるドロドロの道を抜けていく。
昨夜の雪でトレイルにはうっすらと雪が積もり、白樺の森を連想させる。途中、ビーバーの森らしところを通り抜け、 歩くこと1時間くらいで登りのトレイルに入る。

←ビーバーの森らしきところ。

Cerro Amandaが木々の間から見えた。ゾクっとするかっこよさだ。
それにしても登るごとに雪がひどくなってくる。

まだこの時は、いつものように天候が良くなり視界も良くなると思っていた。
事実、ウシュアイアでは天気が変わりやすいとは言えど、朝の天候が悪くても午後になると晴れる方が多かったのである。

←まるでカイラスを思わせるかのような山容だ。これでも標高は1,500mにも満たないのである。

今朝のキャンプ地から歩くこと2時間半やっと森林限界を越えた。標高は500m。
森林限界を越えるとすぐそこにLaguna del caminanteとPaso de la Oveja分岐点の標識がたっていた。

…が、しかし!なんなんだこの雪は!?15cmほど積もっているだろうか?深いところだと足首以上が雪に埋まってしまう。
森林限界までうっすらとかろうじて見えていたトレイルもここに来て跡形もなく消えてしまった。雪もどんどん降っている。
どうしようか。10分程分岐点に留まっている間にひろぴんは雪に足をとられて2度もスッテーンと滑っている。

ここで2人は言い争うこととなった。
僕は「峠を越えたい」と主張。ひろぴんは「これで風が吹いたらホワイトアウト状態で危険。トレイルもないし。戻ろう!」と主張。
こういう場合、消極的な意見を出すのはいつもひろぴんの方だ。

地図上でどの方角に行けばいいのかも分かるし、コンパスでも確認できている。
そして、地形から判断しても谷の間を行けばいいと言うことも分かっている。
体力も十分に余っているし、食料も予備を含め3日分、燃料も4日分の予備がある。
仮にバーナーストーブが何らかの故障で使えなかったとしても、なるべく燃料に依存しない食糧の 持ち方をしている。それに日没だって遅い(21:30過ぎ)のですぐに暗くなるというリスクも緩和されている。

体力の面、装備と食料の面、色々な側面から判断した結果、「峠越え」が可能だと思ったのだ。

とりあえず、様子を見ようと分岐点から10分くらい、標高にして20〜30m上がってみたが、 更に降雪は強くなってくる。本当にトレイルを見付けることが出来ない。

ただ、峠の方は目視で確認できた。

だが、「トレイルが見つからない」という恐怖心が客観的分析に勝ってしまったのだ。
ひろぴんの意見を優先し、僕が折れて引き返すことになった。

たかだか標高500m弱。しかし、明らかに気候は下界とは異なっていた。
甲信越の標高2,500m相当の気候と考えてもいい。

11:15、下山開始。
標高を300mほど下げただけで、随分と雪の積もり方が違う・・。 あまりにも気候が違うのだ。

結局この日は夜まで雪が降り続き、翌日は晴れだった。
どちらの選択が正しかったんだろう?今でも思い返しては二人で話し合う問題だ。

 ←写真は分岐点で降り積もる雪を見てしょんぼりしているひろぴんの姿。

結局、今朝までいたキャンプ地に戻って様子をみることに。
テントを張っている間もどんどん雪が降ってきた。やはり戻ってきてよかったのか!?

 ←テントを張ってる間にも服やテントの中に雪が入り濡れた。

今日峠を越えられなかった鬱憤が食欲と化した。やけ食いだ!

 ←ホットミルク、お菓子、クラッカー、ご飯、おじやを立て続けに食べた。


■11月8日 快晴 Arryo del Caminanteキャンプサイト〜Tubera Valle Andorra入口〜鍵のかかったゲート〜国道3号に至る道半ば
歩行時間4時間 歩行距離約14km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

昨日の荒天がウソのように晴れた。クソ〜〜。
でも、もう食料も心元なかったし(昨日のヤケ食いで結構食べてしまった)、なによりも気力が削がれていた。
11月1日〜2日にかけて行った国立公園のトレッキングも雨と雪と風にやられたし、4日に行った海岸沿いウォーキングも途中で
大雪が降った。

雨や雪の中でのトレッキングはつらい。テントを張る間にもどんどん身の回りのものが濡れていく。
ほとんどの物が濡れたり、湿ったりした中で一夜を過ごすのは気持ちが萎える。

今回の目的である「歩く体力、荷物を持つ体力」はクリアーしていると思う。
でも、それよりも大事なことは困難な状況下でも「歩き続ける精神」をいかに保つか?ということかもしれない。
今後の課題が色々と分かったトレッキングであった。

写真は、名残を惜しむようにお茶休憩を2度、お昼休憩+濡れたもの乾かしタイムも設けて
山を眺めつつゆっくりと元来た道を引き返す一コマ。

←お茶用のお湯を沸かそうとMSRドラゴンフライをプリヒートしている最中。

さようなら、Paso de la Oveja。試練や今後の課題を与えてくれてありがとう。と強がってみる。

←タクシーを捉まえた場所から撮影。標高1,200m級の山々。本当に低山なのか!?


<交通費>
▼行き
タクシーメーターを回してもらい21ペソ。

*国道3号を通るバス(コレクティーボB)があるので、途中で降ろしてもらい、そこから鍵のかかったゲートまでは徒歩で5km程。
でも、途中かなりの数の犬に吠えられることになるので(しかも放し飼い多し!セントバーナードやドーベルマンなど
大型犬もいるので本当に恐怖です。)犬嫌いの方はタクシーでゲートまで行ったほうが無難。
帰りはこの道を途中まで歩いたのですが、ひろぴんがあまりの恐怖に立ちすくんでしまい、そこへ運良く通りかかった
タクシーで市内へ帰ることになりました。

▼帰り
鍵のかかったゲートから国道3号へ向かう道すがらタクシーに乗り、セントロまで13ペソ。

アクティビティ一覧に戻る


Copyright ©2007-2009 世界一周〜夫婦で地球を巡る旅〜 All Rights Reserved.

inserted by FC2 system