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【No.19】ロスグラシアレス国立公園フィッツロイ周辺トレッキング


目的・きっかけ
準備
トレッキングへ!


目的・きっかけ

南部パタゴニアを代表する「フィッツロイ」を自分の目で見てみたい!と思って。

準備

【1】.情報収集

ロンリープラネット Trekking in the PATAGONIAN ANDES版、各人のHP。
※しかしながら、ロンリープラネットは存在しないトレイルを掲載しています。
(Laguna Suciaまでのside tripのトレイルは見つからず、実際国立公園のレンジャーにも確認しましたが、このコースはないとのこと。)

また、僕達は実際歩いていませんがロンプラで紹介されているCampamento Piedra Del FraileからCerro Electricoへ行くコースも ありません。また、コース内トレイルの所要時間も公園でもらった 地図情報とかなり異なっていました。

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【2】.トレッキングコースの選定

ロンプラで紹介されていたコースを全部歩くつもりだったのですが、2日目で見たフィッツロイ、ポインセノットの山々に魅せられてしまったため、Piedra del Fraileへは行っていません。

<国立公園入場料>
無料です。入域許可も不要。

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【3】.装備の準備と調達

新規購入したもの:登山靴(HIROKO)

他、バーナーの燃料用で自動車用ガソリンを650mlボトル1本分。(実際に入れてる燃料は590mlです。)

ホワイトガソリンは、トータルで1L持って行きました。 エルチャルテン村の、アウトドア店でホワイトガソリン(スペイン語でBENCACINA BLANCA) を入手できますが、チリより割高です。(1Lで18アルゼンチン・ペソ)

※トレッキング装備以外の荷物は、チャルテン村で泊まった宿で預かって頂きました。  

 以下は、持ち物の情報です。
りゅうじ
▼装備として
ザック、前掛けバッグ、寝袋×2、エアーマット×2、シルバーマット、調理用バーナー、ホワイトガソリン、コッフェル、マグカップ、アーミーナイフ、 マッチ、ライター

▼身に着けるものとして
トレッキングシューズ、ビーチサンダル、帽子(つばつきとニット帽)、サングラス、レインウェア上下、速乾性下着上下、厚手靴下、 コンパス、公園内地図、ヘッドライト及び予備電池

▼その他
食料(朝・昼)、トイレットペーパ、ノート、筆記用具、ロンリープラネット、貴重品


重量測定なし 推定20kg前後。
ひろこ
▼装備として
ザック、テント一式

▼身に着けるものとして
トレッキングシューズ、泥除けガーター、ビーチサンダル、帽子(つばつきとニット帽)、サングラス、レインウェア上下、速乾性下着上下、厚手靴下、 公園内地図、ヘッドライト及び予備電池

▼その他
食料(夕)、行動食、トイレットペーパ、ノート、筆記用具、貴重品、洗濯ばさみとロープ、釣り用バケツ(コンパクトになるタイプ)、 デジカメ、ケア用品、救急セット


重量測定なし 推定12〜13kg前後。

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【4】.その他情報

■交通費
トレイルヘッドはチャルテン村から始まるので、交通費はかかりません。

※但し、カラファテを拠点に動く人は往復の交通費がかかります。
エル カラファテ→エル チャルテン
この区間は1日3便(だいたい朝7時〜8時、昼過ぎ、夕方)バスが運行してます。
シーズン中は多数の会社が運行しているので席確保に困ることはまずないと思います。
運賃:片道だと70アルゼンチン・ペソ  往復だと130アルゼンチン・ペソ

■公園内テントサイトについて
全てのテントサイトが無料で、近くにぼっとん式簡易トイレが付いています。
水場もすべてのテントサイトの近くに川や湖があって、直接飲用可です。

■日没時間
パイネ国立公園と同じくらいでした。
※参考までに日没表を下記に掲載します。
CONAF(CORPORACION NACIONAL FORESTAL)発行パイネ国立公園マップの付加情報より抜粋して転記。

DATE 日の出 日没
1月20日 5:52 21:44
2月20日 6:48 20:52
3月20日 7:38 19:50
4月20日 8:29 18:42
9月20日 7:32 19:31
10月20日 6:24 20:21
11月20日 5:29 21:17
12月20日 5:15 21:55


■ロスグラシアレス国立公園のインフォメーションセンター
町入口に(Av.Costanera SurとAv.Perito Morenoが交差する所)インフォメーションオフィスあり。簡単な地図ももらえます。
ちなみにここはバスで入った場合、必ず降ろされて公園での注意事項などのレクチャーを受ける場所でもあります。

■地図入手
僕たちは特に地図は買っていません。ロンプラとインフォメーションオフィスでもらった地図で代用しました。
きちんとした地図もチャルテン村に売っています。

■トレッキング用の食材調達
エルチャルテン村のスーパーの値段はカラファテより若干高め。品揃えも薄い。
僕達が食材を買い揃えたのはチャルテン村のSan Martin通りのスーパーLM。
ここは他のミニスーパーより安いです。但し、シエスタタイムがあるため12:30〜16:00迄は閉店します。

■チャルテン村の宿情報
インフォメーションセンターでもらった情報によると現在(2008年11月末時点)村内にはHotel、Hospedaje、
Hosteria、Cabanaなどの宿泊施設が58軒あります。
また、村内に無料のキャンプ場も2箇所(Campamento ConfluenciaとCampamento Madsen)あり。

■チャルテン村のアウトドア用品調達
品揃えは未確認ですが、San Martin通りで3〜4軒アウトドア店を見かけました。

■行動食の内容
オレオ 111g×1袋、チョコ300g×1ヶ、飴玉5ヶ

■準備した食料(予備も含む)
ナッツやアーモンドなど木の実410g、オートミール900g クラッカー185g×6袋、Dolche de leche(ペースト状のキャラメルのようなもの)400g、イチゴジャム約400g パスタ500g×3袋、お米約300,パスタ用調味料:トマトペースト950g、ケチャップ250g、マヨネーズ約350g、チーズ約120g、塩100g、にんにく10カケ、 しょうゆ、わかめ、ゆかり、だし、コンソメ少々,クノールの即席スープ10袋
その他:
粉ミルク約400g、コーヒー、ネスクイックココア、砂糖約500g、紅茶ティーバック30袋、粉末ジンジャー少々。(寒い時用に)

         

■食事の内容
DAY おやつ
1日目 - クラッカー+Dolche de leche&イチゴジャム、お茶 トマト&ケチャップ混ぜパスタ、即席スープ、おじや オレオ4枚、お茶
2日目 オートミール+アーモンド+ピーナッツ。ホットネスクイック+粉ミルク、ゆで卵 クラッカー+Dolche de leche&イチゴジャム、お茶 トマト&ケチャップ混ぜパスタ、即席スープ、おじや オレオ8枚、お茶
3日目 オートミール+アーモンド+ピーナッツ。ホットネスクイック+粉ミルク クラッカー+Dolche de leche&イチゴジャム、お茶、わかめしょうゆご飯、ゆで卵 トマト&ケチャップ混ぜパスタ、即席スープ チョコ
4日目 オートミール+アーモンド+ピーナッツ。ホットネスクイック+粉ミルク クラッカー+Dolche de leche&イチゴジャム - -
計10食


トレッキングへ!

■12月2日 快晴  チャルテン村 → De Agostini → Mirador Maetri → De Agostini 所要時間3時間 歩行距離14.5km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

朝8:50、エルチャルテンの村を出発する。
Laguna Torrreへ行くトレイル行きを示す看板の前を左折すると、 村の前に立ちはだかる何の変哲もない登りが始まる。

steep.jpg(18701 byte) ←エルチャルテン村の目の前にある登り坂より。

今回は、5日分の食料しか持って歩いていないので、パイネ国立公園を歩いたときより、だいぶ荷物が軽い。
が、すぐに体が熱くなる。体感気温は20℃前後なのだが、日差しが夏のように強い。パイネでは雪にやられたがまるで違う世界に来ているような 感覚に陥った。

treail1.jpg(22095 byte) ←アルゼンチン側パタゴニアの典型的な植生。湿気はなく低木が多い。

低木や牧草のような草の間を走るトレイルを歩くこと1時間弱、Torre氷河が見えるポイントに出た。

mirador.jpg(18934 byte) ← Torre氷河遠景。

チョコレートを食べたり水を飲んだりして15分程休憩をした。
氷河の方に目をやると雲が垂れ込めているようである。なんだか、イヤ〜な感じと思いながらも 歩を進めているうちにCerro Torres(3,102m)の山群を覆っていた雲がどんどん晴れてきた。

cerro.jpg(14398 byte) ←Cerro Torres(3,120m)。

これだ!僕たちの求めていたのはカッコイイ山の遠景を見ながら、どんどんその懐に入り込んで行くようなトレッキングだ。
メジャーなコースばかり歩いてイキナリ山の懐に入り込んでも面白くない。
最初に地形を俯瞰をしてからじっくりとその自然を楽しみ、最後にまた俯瞰するプロセスが一番面白みを感じるのである。

後半戦は、絶景を眺めながら歩いてキャンプ地を目指した。エルチャルテン村から出発して3時間、森の中にあるキャンプ地、De Agostiniに到着した。

landscape.jpg(22325 byte) ←こんな風景に向かって歩いていく。

テントを設置したら軽く昼食をとる。お茶用の水を汲みに川に行ったら、水の色が濁っていた。
なるべくならば、飲用水としては生では飲みたくない色だ。もう万年氷河は近くにありそこが源泉で、 人的な汚物も不純物も混入していないということは分かっていたのだが、透明か真っ青な水じゃないと 生では飲む気にはなれない。こんな時は沸騰させてお茶で飲んでしまうのが一番だ。

water.jpg(25490 byte) ←源泉は万年雪や氷河が溶けたものが湖となりそこから流れ出たもの。

昼食後は、Torre氷河を見に散策に出かけた。 De Agostiniキャンプ場から歩いてわずか10分弱でLaguna(湖という意味) Torreに出た。 僕たちのキャンプ地は森の中だが、その森を抜けるとすぐにモレーンにでる。Laguna Torreはその小高いモレーンに囲まれた 場所にある。僕たちはこの湖と氷河付近を夕方までのんびりと堪能した。

lagunatorre.jpg(23047 byte) ←Laguna Torreと氷河から崩れ落ちてきて水上に浮いている氷塊。

glacialtorre.jpg(14212 byte) ←Torre氷河。迫力はまぁまぁ。氷河の色が青くない、土も付着していてあまり美しくない。
■12月3日 くもり〜快晴 De Agostini → Poincenot → Lagna de los tres → Poincenot 歩行時間約7時間 歩行距離11km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

早朝はあんなに天気が良くなりそうな兆しだったのに歩き始める頃(8時20分)には空がどんよりと曇りだした。 嫌な天気だ。今日はこれから昨日来た道を途中まで引き返し、目的地であるPoincenotへ行く分岐点から 断続的な森林歩きになる。曇り空の中の森林歩きはあまり好きじゃない。たださえ森の中は暗いのに、空が鼠色をしていたら 尚更である。案の定、分岐点を過ぎた辺りから小雨が降り出した。この憂鬱な雨から逃れるために 急ぎ足で目的地へと向かった。

cloudy.jpg(13054 byte) ←どよ〜んとした空。

小雨は直ぐにやんだが、相変わらず空模様は芳しくない。もう今日は諦めてPoincenotキャンプ地で過ごそうと思っていた 矢先、フィッツロイの方が明るくなり始めた。雲が移動し始めみるみるうちに晴れてきたのだ。 それは灰色だった荒野に突然、お花畑が現れたかのような光景だった。

fiz.jpg(16551 byte) ←忽然と姿を現し始めたフィッツロイ(3,405m)

テンションが一気に上がったのは言うまでもない。それになんてカッコイイ山なんだろうか。僕たちはキャンプ場まで軽快に歩を進め、正午12時今夜の寝床となるPoincenotキャンプ場に到着した。
Poicenotキャンプ場は気持ちのいい場所だ。テントを設営する場所こそ森の中であるものの、 目の前にはフィッツロイの雄姿と綺麗な川が流れているのだ。 昨日のDe Agostiniに流れてくる川と違って水がクリアな色をしている。生でゴクゴク水を飲めてしまう。 後ほど知ることになるが、元の水の色は真っ青なのだ。

clearwater.jpg(26891 byte) ←もちろん、源泉は氷河!この水、最高においしかったです!

昼食のクラッカーとお茶を胃の中に流し込み、午後はフィッツロイを拝みにMirador(スペイ後で見所の意味)に 行くことにした。
13時半、僕たちがMiradorを目指して川原に出たところ、エルチャルテンに入る時に、注意事項を説明してくれたレンジャーの女性とすれ違った。 軽く挨拶をしたところ、彼女は何かフイッツロイ周辺のことについて知りたいことがあれば、 何なりと聞いてくれと言う。
そうだ!僕らは明日から裏フィッツロイを目指してLos Troncosへ行く予定だ。 そこから先のCerro Electricoまでのトレイルは歩けるか聞いてみたところ、答えはノー。 ロンプラでもサイドトリップとして紹介されているが、彼女曰く、そもそも道がないのだそうだ。
ロンプラを信用をしていたが、案外いい加減なもんだ。結局のところ地元に聞くのが一番なのだろう。 これで、明日も再びフィッツロイを拝むことに確定した。

小さな川を何本か渡り、ロッククライマー専用のキャンプサイトRio Blacnoを過ぎると登り坂が始まる。 10分もしないうちに森林限界を抜けた。
荷物もほとんど持ってないので足取りも軽くどんどん高度を上げていく。上り坂に入って1時間程過ぎた頃、 ついにMiradorらしきところに出た。フッィツロイがドド〜ン!と腰を据えて僕たちを待っている。

fiz2.jpg(19061 byte) ←フッィツロイとひろぴん。

が、ここはまだ本当のMiradorポイントではない。更に先に歩くこと10分。フィッツロイの裾に 氷河が称えており、まだ溶けきっていない氷張りの湖があった。白!白!白!の世界だ。

laguna.jpg(18229 byte) ←氷張りの湖。

が、その先に小高い丘があり、どうやらあちらが本命のようだ。湖の氷に石を投げたりちょっと踏んでみたりして 遊んでから、本命に出向いた。ガレ場の斜面を登り切った先に、僕の眼下に飛び込んできたもの・・・。 それは、一瞬にして到底頭の中で、処理ができるような光景ではなかった。
何じゃ!?これは!?
峻険な山々の懐に分厚い氷河が称え、無数の氷河からの溶け水が小さい滝となって氷河直下の断崖に沿って流れ落ちている。 その流れ落ちている先の真っ青な湖に衝撃を受けた。白と青の世界。凄過ぎる。これはパイネ国立公園の風景を 越えている。エベレスト街道の絶景といい勝負だ。いや、ある意味ではこっちの方が凄い。自分の視野に入る スケール内で、氷と雪と水と空の世界が存在し、それでいてその一つ一つが大きい。言葉を失ってしまった。ひろぴんも少し離れたところで目を丸くしてこの風景に見入っている。

fiz3.jpg(12499 byte) ←世界の絶景とも言うべき光景だった。

時折吹き付ける突風は寒かったのだが、2人ともなんとなく立ち去りがたく、結局1時間もここに入り浸ってからキャンプサイトまで戻った。
■12月4日 快晴 Poincenot → Lagna Piedras Blancas → Poincenot → Lagna de los tres → Poincenot 歩行時間約4時間 歩行距離10km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調不良

今日も快晴。気温も上々だ。 午後もフィッツロイを拝みに行くとして、午前中はPiedras Blancas氷河を見に行くことにした。 キャンプサイトから約1時間程の距離にある。 谷間の川沿いを歩くのでさほど面白みのないトレイルだが、川の水は昨日見たあの青い湖から流れてきたもので、途中でその川の水を飲んだり 川で足をクールダウンをしたりして、それなりに楽しんだ。ひろぴんは今まで川の水を直接飲むのは避けていたのだが、今日はごくごくと飲んでいる。やはり昨日のあの光景に彼女なりに感じるものがあったのだろう。

川沿いの森林帯が突然切れて、大きな岩のゴロゴロ転がるガレ場地帯に出た。岩の間からはPiedras Blancas氷河が見えている。
なるべく氷河を近くに見たかったので、岩を越えて氷河直下まで行くことにした。面倒なガレ場を歩いていくこと約20分 氷河の前に出た。何と、ここの氷河は青いのだ。フィッツロイ裾に広がる氷河のような迫力さには欠けるものの、 静かな佇まいの中にしっかりとした存在感を感じる荘厳な氷河だった。

blue.jpg(19184 byte) ←写真では分かりにくいかもしれませんが、この氷河は青いのです。

ここの氷河も1時間程眺めてから、昼食を摂りにキャンプサイトに戻った。
それからまた昨日見た、あの壮大なフィッツロイとその脇を固める峻険な山々と氷河、 そして青い湖を見るために再び尾根を登った。
登り坂はいつも「つらい〜。しんどい〜。」と泣き言を言うひろぴんもこのフィッツロイまでの登り坂は苦にならないらしい。
なんでもフィッツロイを見に行くのは好きな人に会いに行くような感覚だと言う。なるほど!うまい例えだ。


■12月5日 くもり〜快晴 Poincenot → カプリ湖畔 歩行時間約1時間 歩行距離4km

りゅうじ:体調良好
ひろこ:体調良好

快晴の中、1時間半ほど歩いて、カプリ湖畔に着いた。このままエルチャルテン村まで帰ってしまうこともできたけど、敢えてここで泊まってフィッツロイを楽しむことにした。

fiz4.jpg(9761 byte) ←フィッツロイ遠景。日中。

fiz5.jpg(12974 byte) ←フィッツロイ遠景。朝陽と共に。

fiz6.jpg(18330 byte) ←フィッツロイ遠景。朝。


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